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巷のシフトさん

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ニッポンフードシフト公式noteの運営スタッフが見付けた興味深い記事を紹介します。
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記事一覧

牛乳観が一変!放牧中心のミルクスタンドを作りました。

これまでの牛乳の概念を覆した、“放牧”との出会いこんにちは、「武蔵野デーリー」の木村と申します。「武蔵野デーリー」は、私の父親が代表の会社です。代表と言っても、父親1人の自営業でした。そんな会社に私も参加し、一緒に放牧の牛乳を扱うミルクスタンドを作りました。 「これが、牛乳!?」放牧の牛乳ならでは。あっさりした味わい いきなりで申し訳ないのですが、もともと私は牛乳が嫌いでした。 小学生の頃、給食で飲むぬるい牛乳のにおいが苦手で、どうしようもありませんでした。 そんな私の牛

生産者と消費者の分断の解消が次の一手を生む 河北町食卓会議レポート

新幹線さくらんぼ東根駅から車で15分以内の距離に河北町という町があります。駅名に「さくらんぼ」の文字が入る通り、山形県西村山郡はさくらんぼの名所。中でも河北町は、日本全国町村の中でトップの生産量を誇ります。 観光としてだけでなく、短期のアルバイトを募集するほど、町民総動員でさくらんぼの出荷作業に取り掛かるのは毎年6月頃。しかし、今回の河北町のフィールドワークが開催されたのは、さくらんぼの出荷時期とは大きくズレた12月半ばです。 一般的に農閑期となる寒い季節にだからこそ

野菜で笑顔を育みたい。10年越しで実現した「ヤサイな仲間たちファーム」に込められた想い_kewpie standard : FILE 04

キユーピーグループはこれまでさまざまな野菜の食べ方の提案や商品開発を通じて、野菜摂取の促進に取り組んできました。2022年5月、埼玉県深谷市にオープンした複合施設「深谷テラス ヤサイな仲間たちファーム」(以下、ヤサイな仲間たちファーム)もそのひとつです。 施設内には、野菜の収穫体験ができる「体験農園」や、野菜や加工品を販売する「マルシェ」があり、大人から子どもまで、野菜の魅力を多角的に楽しむことができます。地域内外から注目を集めるヤサイな仲間たちファームですが、実は構想か

名古屋育ちのサラリーマンが農家になるまで~安定収入×やりたいことで自分らしいライフスタイルをつくる方法

はじめまして!小西トマト農園です。 私達は2022年に愛知県設楽町(したらちょう)で農家になった夫婦です。農家になりたい方、田舎暮らしをしたい方、新規就農者の方に役立つ情報をお届けできたらと発信しています。 今回は、我が園主がトマト農家になるまでのエピソードと農家仲間の募集についてをインタビュー風にまとめました。 ぜひ、おつきあいくださいませ。 サラリーマンが愛知の山の上の農家になるまで ライフスタイルを自分で選べる人生にしたい 大学卒業後、車関係の会社でシステムエン

ひとりの生産者かつ消費者として、“農”から社会を変えていく──保坂君夏さん

大学を休学し、農業の現場を知るために耕作放棄地を復活させる「さとやまコーヒー」などの活動を始めた保坂君夏(ほさか・きみか)さん。アルバイトをしていた稲とアガベの正社員となり、現在は自社田でクラフトサケの原料米やレストランの食材を育てています。 まだ20代でメンバーの中でも若手ながら、稲とアガベの哲学を自然に理解し、自身の夢に繋げながら前進する君夏さんに、お話を聞きました。 きっかけは秋田の美しい原風景──秋田県立大学に通っていた学生時代から、アルバイトとして稲とアガベで働

後継者不在、60年続く伝統の味と技術を東京のよそ者が救う!?【大森水産】

北海道白糠町には“どこを探してもここにしかない”そんな声が届く逸品があります。その一つが大森水産の「本ししゃも」。伝統製法を守り、手作業で丁寧に加工される「本ししゃも」は、濃厚な旨みが特長。一口食べれば、今まで口にしてきたものとの違いをはっきりと感じます。 創業から60年を超え、長年地元でも愛され続けてきたこの味に、今新たな風が吹いています。「廃業」という危機を乗り越え、株式会社イミューへと事業承継を決めた大森水産の社長、大森照子さんにお話を聞きました。 創業60年の歴

酪農家が真面目に語る「持続可能な酪農」のお話

持続可能、サステナブル――――。 最近、ますます耳にすることが多くなったこの言葉。ノースプレインファームでは、創業以来変わらず「持続可能な酪農」を追求し続けてきました。 きょうは、持続可能な酪農についての取り組みと考えについて私、ノースプレインファーム代表を務める大黒がお話しいたします。 循環型酪農で 環境面での持続性を保つ「持続可能」と聞いてまず思い浮かぶのは、環境面での持続性ではないでしょうか。自然環境への負荷をできるだけ少なくしながら酪農を続けていくことが、持続可

第2回「資さんの食育教室」を開催しました!

8月某日、第2回目の「資さんの食育教室」を実施しました! お子さまに「食べる」ことのしくみを学んでいただき、「食べる」ことへの感謝の気持ちを醸成したい!と言う思いから組み立てられた「資さんの食育教室」。 ※くわしくはこちらの記事をご覧ください。 今回、「資さんの食育教室」に参加してくれたのは「南片江保育園」の年長のお子さま18名。当日の様子をレポートしています! まずは、お手製の紙芝居で、「食べる」ことの大切さを伝えていきます。 お勉強をした後は、いよいよお子さまが体

水産DXストーリー #2 鮮魚の在庫管理はなぜ大変?「在庫茶屋札」の導入してアナログ作業を改善

今回は「在庫茶屋札(ざいこちゃやふだ)」の導入によって鮮魚の在庫管理の生産性向上につながった取り組みです。なぜ鮮魚の在庫があるのか、どう管理していたのかなど魚ポチの仕組みの前提をお伝えした上で、その改善内容を紹介します。 なぜ「鮮魚の在庫」が生じるのか? 私たちが運営している「魚ポチ(うおポチ)」は、産地から仕入れた水産品を中心とした商品を自社ウェブサイトに掲載し、都内飲食店を中心に卸売をしているサービスです。魚ポチに掲載している商品は約3,300種類あり「鮮魚」がカテゴ

世界から認められるホップ産業へ。10年先を見据えた岩手県遠野市の挑戦

今年も東北大学の学生4名を迎えてスタートした「大学キャリア教育」。 『ものづくりの上流から下流までを見てもらうことで、キリンビールのファンを増やしたい』 そんな想いでスタートし、製造工程やそこに関わる人たち、仙台工場と地域の関わりを学生に体感してもらうプログラムです。 ▼2023年度大学キャリア教育の概要はこちら 今回は、 “ビールの魂”であるホップについて知識を深めるべく、ホップ収穫を直前に控えた8月上旬に岩手県遠野市を訪れました。 ホップ畑を実際に見学しながら農

一風堂の麺が原料!エコなクラフトビール「KAEDAMA ALE」ができるまで

食品を扱う会社にとって大きな課題である食品の廃棄。一風堂も例外ではなく、フードロスに関する課題を日々感じてきました。廃棄を最小限にする努力は続けていますが、どうしても、ゼロにはできない。特に製麺の過程で出てしまう麺の端材はラーメンには使えないので、有意義な活用方法を模索していました。 そんな一風堂に手を差し伸べてくれたのが、廃棄間近の食材からクラフトビールをつくるプロジェクトを進める「株式会社Beer the First」(ビアーザファースト)さんです。 「一風堂の麺で、

ビルの中で毎日いちごが収穫できる!新しい都市農業のかたち「City Farming」が気になる。

今、下北沢の書店内にあるいちご畑で、美味しいいちごが毎日収穫されているらしいーーー。「どういうこと?!」という声が聞こえてきそうですが、これはまぎれもない事実。 2021年にオープンしたミカン下北内のTSUTAYA BOOKSTOREにて、いちごの小型植物工場が設置されているのです。そのプロジェクトの名は「City Farming」。いったいなぜこのような取り組みが生まれたのか?愛らしく新鮮ないちごに込められた想いをお伝えします。 そもそも「City Farming」って何

農地にぽつんと立つ謎の棒……。スマート農業で農家を救う【ELTRES IoTネットワークサービス】

「目の前の田んぼにセンサーなんかいらない」 ――導入前に聞かれたのは、そんな言葉でした。 「毎日見ている田んぼの水漏れに気づかないはずがない」 ――それでも、気づかないことがあったのです。 田んぼに立つ謎の棒の正体は、「ELTRES™」(エルトレス)を活用した冠水センサー。出張中にアラームが鳴り、連絡を受けたメンバーが現地を見に行くと、死角になっていた道路の反対側から水漏れを起こしていたそう。 「誰も気づかなかったことを、このセンサーが教えてくれた。」 農事組合法人

農家の働き方も変わる!?農作物の長期保管を目指すソノリク実験室の取り組み

こんにちは、広報担当です! 私たち福岡ソノリクは農作物専門の物流企業ですが、農作物を運ぶだけではなく、独自の技術を使って、農作物を長期保管する実験を行っています。 なぜ独自の技術を開発し、長期保管を目指すのか。そこには“農作物を在庫化する”という新しい概念への挑戦がありました。 1年間もさつまいもの鮮度を維持できる独自の保管技術 一般的に、農作物は鮮度が命。収穫直後から鮮度がどんどん落ちていくので、いかに早く消費者のもとへ届けるかということが重要視されています。そこには