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PR TIMES 主催 「おいしい博覧会」イベントレポート食品メーカーとともに ローリングストックを考え、発信する。「正しい情報は、もしもの時に心強い味方となる」【寄稿:PR TIMES】

この投稿は、推進パートナーであるPR TIMES様が主催し、ニッポンフードシフトも登壇した「おいしい博覧会」のイベントレポートをお寄せいただきました。


プレスリリース配信プラットフォームを運営するPR TIMESは、食品メーカーとメディア・SNSユーザーとの架け橋となるリアルイベント「おいしい博覧会」を2024年4月より開催しています。この「おいしい博覧会」とは食品・飲料メーカー合同のメディア関係者限定のイベントで、累計36社・3自治体・1省が出展、メディア関係者もこれまで400名以上が来場しています。
本記事では、おいしい博覧会のプロジェクト責任者をしているPR TIMES PRパートナーサービス部の中村が、当日の様子を農林水産省との取り組みを中心にお話いたします。


■おいしい博覧会開催の背景

「PR TIMES」で配信された食品の新発売に関するプレスリリースは、1年間で3万9000件以上(*)にのぼります。
(*)2023年1月1日~12月31日にプレスリリース配信サービス「PR TIMES」で、企業が「食品」カテゴリを選択して配信したタイトルに「新発売」を含むプレスリリース

その1つひとつには、担当者の思いや開発ドラマがあります。
魅力が生活者に届いて長く愛される商品もあれば、激しい競争の中でひっそりと表舞台から姿を消してしまう商品があることも、私たちはメーカー様と伴走する中で目の当たりにしてきました。
発信しても思うようにメディアに取り上げられなかった、機会やリソースがなく発信自体を諦めた、というお声をいただくこともあります。
また、新商品ローンチのタイミングで対外的な発表を行ったとしても、業界内での出来事として完結してしまうケースも少なくありませんでした。
例えば、初回から参加いただいているキユーピー株式会社では、「アレルギー物質を除去した卵」が開発されており、業界内では話題になったものの、一般生活者にはまだあまり知られていません。
しかし、本当にその情報を必要としている人々(アレルギーに悩む方、あるいはその家族)にこそ届くべき、届いて欲しい情報だと思っています。

このような1つひとつの企業の行動や想いが、届くべき人に届く世の中を目指して、PR TIMESではその第一歩に“食”関連の情報が流通していく場として「おいしい博覧会」を立ち上げました。

■おいしい博覧会と、「NIPPON FOOD SHIFT」との取り組みの始まり

「おいしい博覧会」はいわゆる「新商品発表会」や「展示会」とは主旨が異なります。例えば、ここには新商品だけではなく、長年愛され続ける一方でPR機会を持ちづらいロングセラーブランドや、開発担当者がひそかに熱い想いを込めた商品が集結します。
さらに、企業ごとにブースを設けるのではなく、旬のテーマに合わせ企業やブランドが垣根を越えて出展します。メディアや生活者が「今知りたい」切り口で商品の楽しみ方を提案しています。2024年11月に開催されたおいしい博覧会では、そのテーマの一つとして「ローリングストック」に注目し取り上げました。

有事の際に「食」を通してできること、そしてその備えとして昨今注目されている「ローリングストック」とは。「その情報を必要としている人々に」正しい情報を伝えることを目指す私たちは、農林水産省や各メーカーと連携して「ローリングストック」について掘り下げる企画展を実施いたしました。

■「ローリングストックの基本のき」セミナーを通して伝えたかったメッセージ

「ローリングストック」について、なんとなく難しい印象を抱いている人ももしかすると多いのかもしれません。それは生活者に情報を届けるメディアも同じ。知っているようで知らない基礎知識を改めて、農林水産省に説明してもらえる機会が貴重だったという声も多くありました。「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」を推進する国民運動グループ長の小宮氏にご登壇いただき、ローリングストックの基礎や、ストック品の有効活用法・収納術などプラスアルファで知っておくと便利な情報も紹介いただきました。

「買い方を変える、選び方を考える。ローリングストックの基本のき」セミナー

今回のおいしい博覧会を通して、改めてローリングストックについて理解を深めていく中で、私自身がはっとさせられたことがあります。
それは「食」とは生きるために最も重要なものであると同時に、生きる希望にも繋がるということです。
普段食べ慣れているものを食べる。それにより少しでも平常心を取り戻し、安心するきっかけとなります。また、これは特に子どもや高齢者、食事に注意や配慮が必要な方(食物アレルギー、食べる機能が弱まった方など)にとってはより重要性が増します。
他にも、生きる上で最低限の食品類(水やお米、パン)だけでなく、果物やお菓子、ジュースなどを備えておくだけで、有事の際に少しでも一息つくことができたり、ストレスを緩和することにも繋がります。
過去には「非常食」の缶入りのコッペパンを食べる練習を行った人もいるかもしれませんが、いつもの買い物に、ローリングストックの視点を取り入れることもとても重要な備えであると気づかされました。
ローリングストックは非常食だけでなく、日常食を一定量備蓄しながら、「日ごろからどんどん食べる」そして「補充する」ことが大切なのです。

■食品メーカーの「ローリングストック」への取り組み

おいしい博覧会ではセミナーとあわせて、企画展の中で各メーカーからローリングストックに適した商品を紹介、展示するブースも設けました。
10の企業(エスビー食品、カゴメ、キユーピー、永谷園、ニッスイ、なとり、ハウス食品、丸大食品、ミツカン、森永製菓)にご協力いただき、展示をおこないました。
ローリングストック用に開発された商品というよりも、普段生活者が手に取る商品で「実はローリングストックにも向いている」品々をご紹介しました。常温保存ができるもの、賞味期限が長いものはもちろん、食事に配慮が必要な方々向けの商品も並びました。
各社「いつもの食卓をもっと豊かに」を目指しながら、業界をけん引する企業だからこそ、有事の際に「いつもの安心」を再現できることにも目を向けているメーカーが多く、いち生活者として頼もしさを感じました。普段のスーパーでも目にする機会が多い商品たちなので、そうした視点でいつもの買い物を選んでみるきっかけとしていただけたら嬉しいです。

■最後に

今年は、能登半島地震から1年、阪神淡路大震災から30年という節目。
世の中で関心が高まっているからこそ、防災に向けた正しい知識を伝えようと、メディアも尽力しています。
正しい知識は、もしもの時に 必要以上に不安にならないためにとても重要です。
またこれらの情報は、過去被災された方、自治体がその経験がベースとなっていることもたくさんあります。まずは知り、そして私たち自身も大切な誰かに伝えたり、未来に繋いでいくことが誰かの命を救うことにもなりうると考えています。
「正しい情報が、必要な人々に届くように。その情報が、生活の豊かさや希望に繋がるように。それがいつもの毎日であっても、万が一の時であっても。」
第3回おいしい博覧会ではそうした想いに共感いただいた、農林水産省や食品メーカーの皆様に多大なご協力をいただき、「ローリングストック」企画を実現することができました。
今後もおいしい博覧会を通して、世の中の「今知りたい」に先回りして応えられるような施策を続けてまいります。

<おいしい博覧会2024秋冬 実施概要>
開催日:2024年11月19日(火)
会場:ホテルニューオータニ(東京都千代田区紀尾井町4-1)
テーマ:
・ロングセラーグルメ
・ビヨンドグルメ
・プレミアムグルメ
・企画展:ローリングストック
・企画展:みかん展
来場者:メディア関係者(記者・編集者等)・SNSユーザー・フリーライターなど 計135名90媒体