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NFS通信

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食や農の現場で見つけた、様々な情報を紹介します。
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#酪農

美味しいだけじゃない。22世紀の「食」を見据えた大人気チーズケーキの秘密

金曜と土曜の夜にだけ買える、特別なチーズケーキがある。 「CHEESE WONDER」。なめらかな生チーズスフレと生チーズムースの2層構造が特徴で、口にいれた瞬間、濃厚さと軽やかさが同時に広がる。 オンラインで販売され、即完売。累計の販売数は、これまでの2年半で120万個を突破した。北海道に拠点を構える株式会社ユートピアアグリカルチャーが生んだヒット商品だ。 美味しさの鍵を握るのは、原料に使われる「放牧牛乳」。自社の牧場で放牧された牛からとったものだ。 放牧牛乳は、一

未来へ”酪農”を残すために。高秀牧場の循環型酪農とは。

 北海道のような広大な景色が広がるのは、千葉県いすみ市にある高秀牧場。今回は、高秀牧場の馬上温香(まがみ・はるか)さんを取材させていただいた。 高秀牧場は、酪農だけでなく、チーズの製造やジェラートの製造、菓子の製造なども行っている。さらにカフェも併設しており、牛を見ながらジェラートをいただくこともできる施設だ。 そんな高秀牧場のホームページを拝見すると”循環型酪農”と言う文字が目立つ。 循環型酪農とは一体どんな酪農なのか、馬上さんにたずねてみた。 書き手:岡優成 牛は

牛乳で世界平和を!~都市酪農家石田さんのシゴト~

神奈川県伊勢原市。都心から1時間ほどの距離にも関わらず、この場所はのどかな風景が広がっている。ここに石田牧場はある。田舎道をピクニック気分で歩いていると、優しいミルクの匂いがしてきた。今回取材した、石田陽一(いしだ・よういち)さんはまさにこのミルクのようなやさしさの持ち主。経営者として、酪農家として、本当に尊敬すべきところが多い方だ。 ニュージーランド留学で 神奈川酪農の未来に 危機感を覚えた  石田さんは大学三年生の春休みにニュージーランドにファームステイし、そこで見た