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NFS通信

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食や農の現場で見つけた、様々な情報を紹介します。
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#農業

広島県総カレー化計画~「MOTTAINAI BATON」の寛容

日本の国民食と言えるカレー。そのカレーに目を付けたスタートアップがいる。カレーはSDGs? カレーは農家を救う? カレーこそダイバーシティ? カレーは最高の愛されフード? とにかくすごいカレーの大波が只今広島を席巻中。広島県総カレー化計画の実態に迫る! もったいない食品ロスを カレー化で解決する 令和5年度Hiroshima FOOD BATONに採択された「MOTTAINAI BATON株式会社」の目取眞興明(めどるま・こうめい)さんは、名前から想像つくように沖縄出身。ど

夫婦は仕事でもパートナー。九州から北海道まで価値を伝える営業をする有機農家

”ジンジャー母ちゃん”としてInstagramやECを活用、積極的にスーパーなど小売店への新規営業活動も行い販路拡大を行っている溝邉夫妻へ、生姜作りへのこだわりや販路拡大で取組んだことなどについて話しを伺いました。(2023年12月) 溝邉夫妻プロフィール1986年生まれ。同級生であり部品メーカーの元同僚。リーマンショックを契機に妻(いつかさん)は実家である尾里農園(球磨郡錦町)へ就農。夫(雄さん)は建築会社勤務を経て就農。有機農法で、生姜、人参、レタスを栽培。 リーマン

欲しい暮らしは自分でつくる。25歳農家の根っこにあるパンクの精神

「わたし、パンクロックが好きなんです」 「パンクって、社会に対するモヤモヤした気持ち、反骨心を地下から叫ぶ音楽だと思うんです。 学生時代に『農業をやりたい』と語ると、ほとんどが否定されたり、違う道を勧められた。農業をやりたい気持ちを否定されることにモヤモヤしたのは、いつも心の中で『農業はかっこいい仕事なんだ。それに憧れて何が悪い』という反骨心があった気がします。 周りから否定されても、自分が思う農業のスタイルで、農業がかっこいい仕事だということを社会で表現していきたい。

#50 畑をやめるつもりだった父。受け継ぐ4代目の想いは、「たくさんの“欲しい”の声に応えたい」

濱津農園 濱津和也さん 阿武隈川と谷田川の2つの河川に挟まれた郡山市東部の田村町金屋地区。冬、ここで農業を営む濱津和也さんの畑では、郡山ブランド野菜の「御前人参」や「紅御前」がいきいきとした緑の葉を伸ばします。「ここは砂地なので人参がまっすぐ育ちやすいんです」とい言いながら、きれいに伸びた抜きたての人参を見せてくれました。 この地に生まれ育った濱津さんが農業の道に入ったのは2021年4月のこと。大学進学後は東京で生活していましたが、一つの想いをきっかけに郡山へ戻ってきまし

高校生の頃に感じた“ある危機感”がUターン就農のきっかけに。トマトを極めて地元に貢献 ー 長野県下伊那郡根羽村のまち自慢

根羽拠点(長野県下伊那郡根羽村)で教育事業に携わっている上村です。 長野県の最南部にある根羽村は、人口約850人の小さな村です。 今回は、根羽村でトマト農園を営む小林 智雄(こばやし ともお)さんに取材をしました。 根羽村出身の小林さんが、なぜトマト農園を始めたのか、今に至るまでにどのような苦労があったのか、そして今後の夢は・・? 取材を通して分かった、小林さんの熱い思いをご紹介したいと思います! トマト農園を始めたきっかけとは?中学生までは根羽村に住んでいましたが、高校

Hiroshima FOOD BATON 令和5年度成果報告会

2024年3月22日、広島市中心部の地下街・紙屋町シャレオ内のコミュニティスペース「紙屋町スウィング」で、「広島県農林水産局販売・連携推進課」が主催する食のイノベーション推進事業「Hiroshima FOOD BATON」令和5年度の成果報告会が行われた。 Hiroshima FOOD BATONは県内生産者の「稼ぐ力」を高めるため新たなビジネスモデルの創出を目指すプログラムで、採択者には3年間を最長に年間最大300万円の補助金が与えられる。会場では令和5年度に採択された事

ブラッシュアップ農村ライフ~「Rev0」「KURU KURU」とFOOD BATONの共創

今年2年目を迎える「Hiroshima FOOD BATON」。食に関するイノベーションを進め、広島の農業経営体の稼ぐ力を向上させていこうとするこの取り組みは今回も3チームを採択した。チャレンジャーたちは活動の中で事務局とどんなやりとりを行い、どんな支援を得ているのだろう? プロジェクトの過程で起こっている化学変化について、今年度採択の「Rev0」と「KURU KURU」に話を聞いた。 温室効果ガスの削減で 農家の収入を向上させる 令和5年度のHiroshima FOOD

つながりの芽も育てる畑-人と出会える農作業体験「畑のオープンキャンパス」-

「畑のオープンキャンパス」とは今回は東京都三鷹で「畑のオープンキャンパス」というイベントを開催している冨澤ファームさんについてご紹介します。 「畑のオープンキャンパス」では東京の三鷹にある畑に、農業に興味のある人たちが月1で集まって農業を体験したり、作業後に一緒にご飯を食べながらコミュニケーションを取ったりしています。 私も実際に「畑のオープンキャンパス」に参加し、冨澤剛(とみざわ・たけし)さんにお話をうかがってきました。 書き手:まりあ 今回の「畑のオープンキャンパ

【こだわり農家見聞録~其の参~】イカリファーム(滋賀県近江八幡市)

皆さんこんにちは、 アサヒパック広報の小林です! こちらは、日ごろ弊社製品をご愛顧いただく農家様の”想い”や”こだわり”を取材し、まとめた記事です。題して「こだわり農家見聞録」。 今回はその第三弾。お話を伺ったのはこちらのお客様です。 取材に快く応じてくださり、ありがとうございます! 日本の穀物事情改善を目指して 『僕の国、まだ餓死者いるよ。』 20年ほど前のこと、当時北京大学へ留学していた現イカリファーム代表の井狩篤士さんに同世代の留学生たちはそう話したそうだ。

具志堅 興児/具志堅農園

先祖が残した土地のある国頭村を昔のような農村に戻したい!元カメラマンの挑戦が周囲に広がる ■プロフィール  那覇出身。東京の映像関連専門学校を卒業後、沖縄に戻って写真スタジオへ就職。旅行誌や飲食店、商品写真の撮影などを担当後、フリーカメラマンとして独立。  フィルムからデジタルカメラに移行する過渡期だったこともあってリゾート関連企業に転職した後は、広報部で収穫体験などの体験型プログラムなどを企画するなかで、沖縄各地の農家と交流する機会が増えた。  そのころ、曽祖父が

新規就農 二人三脚 きゅうり生産者 坪井ファーム〈北海道長沼町〉

畑違いの仕事から、農家を目指す。 新規就農はラクな道ではありません。 作物を育てるための技術習得はもちろん 農地の取得、資金の確保、販路の開拓、 周辺農家との関係づくりなど 行く先にはいくつものハードルが 待ち受けています。 それでも 農の道を歩むことを決意した 夫婦二人の10年間を ちょっと振り返ってみましょう。 夫婦それぞれの道が 農業で一つに重なる。 もの静かに着々と仕事をこなす「ひでくん」こと坪井秀貴さん。明るくエネルギッシュで、スタッフから「のりちゃん」と親しま

生まれ育った島の集落へUターン みかん農家へ転身したバンドマン

大学進学を機に、生まれ育った小豆島、中でも棚田や農村歌舞伎、虫送りの文化など、美しい日本の原風景が残る肥土山を離れ、ひとり大阪へ。 10年ほどの音楽活動の後、バンド解散を経て大阪から小豆島へUターン。 コロナ禍の真っ只中に8年間勤めた地元の飲食店を退職し、みかん農家への転身を決めた。 それが、この記事の主役、文次郎農園の太田翔さんだ。 今回は、大阪から小豆島へUターンを決めた理由、都会と島での暮らしの変化、みかん農家への転身を決めたきっかけ、そして、もうすぐ限界集落となる

【こだわり農家見聞録~其の弐~】徳永農園(新潟県柏崎市)

皆さんこんにちは、 アサヒパック広報の小林です! こちらは、日ごろ弊社製品をご愛顧いただく農家様の”想い”や”こだわり”を取材し、まとめた記事です。題して「こだわり農家見聞録」。 今回はその第二弾。お話を伺ったのはこちらのお客様です。 取材に快く応じてくださり、ありがとうございます! 「職業」として選べる農家を目指して 後継者がいない…。全国の中小企業のほとんどが直面している問題だ。 経済産業省と帝国データバンクによると、日本の全事業者で「中小企業」に該当するのは全

【こだわり農家見聞録~其の壱~】桃川農園(新潟県村上市)

皆さんこんにちは、 アサヒパック広報の小林です! こちらは、日ごろ弊社製品をご愛顧いただく農家様の”想い”や”こだわり”を取材し、まとめた記事です。題して「こだわり農家見聞録」。 その第一弾としてお話を伺ったのはこちらのお客様。 取材に快く応じてくださり、ありがとうございます! 愛する地元で、自由な農業を 7年前、家族の大反対を押し切って勤めていた会社を辞め、農業の世界へ飛び込んだ桃川農園代表の佐藤譲さん。 初期投資のため貯金を切り崩し、収入は一時、三分の一にまで落