マガジンのカバー画像

NFS通信

61
食や農の現場で見つけた、様々な情報を紹介します。
運営しているクリエイター

#農業

高校生の頃に感じた“ある危機感”がUターン就農のきっかけに。トマトを極めて地元に貢献 ー 長野県下伊那郡根羽村のまち自慢

根羽拠点(長野県下伊那郡根羽村)で教育事業に携わっている上村です。 長野県の最南部にある根羽村は、人口約850人の小さな村です。 今回は、根羽村でトマト農園を営む小林 智雄(こばやし ともお)さんに取材をしました。 根羽村出身の小林さんが、なぜトマト農園を始めたのか、今に至るまでにどのような苦労があったのか、そして今後の夢は・・? 取材を通して分かった、小林さんの熱い思いをご紹介したいと思います! トマト農園を始めたきっかけとは?中学生までは根羽村に住んでいましたが、高校

Hiroshima FOOD BATON 令和5年度成果報告会

2024年3月22日、広島市中心部の地下街・紙屋町シャレオ内のコミュニティスペース「紙屋町スウィング」で、「広島県農林水産局販売・連携推進課」が主催する食のイノベーション推進事業「Hiroshima FOOD BATON」令和5年度の成果報告会が行われた。 Hiroshima FOOD BATONは県内生産者の「稼ぐ力」を高めるため新たなビジネスモデルの創出を目指すプログラムで、採択者には3年間を最長に年間最大300万円の補助金が与えられる。会場では令和5年度に採択された事

ブラッシュアップ農村ライフ~「Rev0」「KURU KURU」とFOOD BATONの共創

今年2年目を迎える「Hiroshima FOOD BATON」。食に関するイノベーションを進め、広島の農業経営体の稼ぐ力を向上させていこうとするこの取り組みは今回も3チームを採択した。チャレンジャーたちは活動の中で事務局とどんなやりとりを行い、どんな支援を得ているのだろう? プロジェクトの過程で起こっている化学変化について、今年度採択の「Rev0」と「KURU KURU」に話を聞いた。 温室効果ガスの削減で 農家の収入を向上させる 令和5年度のHiroshima FOOD

つながりの芽も育てる畑-人と出会える農作業体験「畑のオープンキャンパス」-

「畑のオープンキャンパス」とは今回は東京都三鷹で「畑のオープンキャンパス」というイベントを開催している冨澤ファームさんについてご紹介します。 「畑のオープンキャンパス」では東京の三鷹にある畑に、農業に興味のある人たちが月1で集まって農業を体験したり、作業後に一緒にご飯を食べながらコミュニケーションを取ったりしています。 私も実際に「畑のオープンキャンパス」に参加し、冨澤剛(とみざわ・たけし)さんにお話をうかがってきました。 書き手:まりあ 今回の「畑のオープンキャンパ

【こだわり農家見聞録~其の参~】イカリファーム(滋賀県近江八幡市)

皆さんこんにちは、 アサヒパック広報の小林です! こちらは、日ごろ弊社製品をご愛顧いただく農家様の”想い”や”こだわり”を取材し、まとめた記事です。題して「こだわり農家見聞録」。 今回はその第三弾。お話を伺ったのはこちらのお客様です。 取材に快く応じてくださり、ありがとうございます! 日本の穀物事情改善を目指して 『僕の国、まだ餓死者いるよ。』 20年ほど前のこと、当時北京大学へ留学していた現イカリファーム代表の井狩篤士さんに同世代の留学生たちはそう話したそうだ。

具志堅 興児/具志堅農園

先祖が残した土地のある国頭村を昔のような農村に戻したい!元カメラマンの挑戦が周囲に広がる ■プロフィール  那覇出身。東京の映像関連専門学校を卒業後、沖縄に戻って写真スタジオへ就職。旅行誌や飲食店、商品写真の撮影などを担当後、フリーカメラマンとして独立。  フィルムからデジタルカメラに移行する過渡期だったこともあってリゾート関連企業に転職した後は、広報部で収穫体験などの体験型プログラムなどを企画するなかで、沖縄各地の農家と交流する機会が増えた。  そのころ、曽祖父が

新規就農 二人三脚 きゅうり生産者 坪井ファーム〈北海道長沼町〉

畑違いの仕事から、農家を目指す。 新規就農はラクな道ではありません。 作物を育てるための技術習得はもちろん 農地の取得、資金の確保、販路の開拓、 周辺農家との関係づくりなど 行く先にはいくつものハードルが 待ち受けています。 それでも 農の道を歩むことを決意した 夫婦二人の10年間を ちょっと振り返ってみましょう。 夫婦それぞれの道が 農業で一つに重なる。 もの静かに着々と仕事をこなす「ひでくん」こと坪井秀貴さん。明るくエネルギッシュで、スタッフから「のりちゃん」と親しま

生まれ育った島の集落へUターン みかん農家へ転身したバンドマン

大学進学を機に、生まれ育った小豆島、中でも棚田や農村歌舞伎、虫送りの文化など、美しい日本の原風景が残る肥土山を離れ、ひとり大阪へ。 10年ほどの音楽活動の後、バンド解散を経て大阪から小豆島へUターン。 コロナ禍の真っ只中に8年間勤めた地元の飲食店を退職し、みかん農家への転身を決めた。 それが、この記事の主役、文次郎農園の太田翔さんだ。 今回は、大阪から小豆島へUターンを決めた理由、都会と島での暮らしの変化、みかん農家への転身を決めたきっかけ、そして、もうすぐ限界集落となる

【こだわり農家見聞録~其の弐~】徳永農園(新潟県柏崎市)

皆さんこんにちは、 アサヒパック広報の小林です! こちらは、日ごろ弊社製品をご愛顧いただく農家様の”想い”や”こだわり”を取材し、まとめた記事です。題して「こだわり農家見聞録」。 今回はその第二弾。お話を伺ったのはこちらのお客様です。 取材に快く応じてくださり、ありがとうございます! 「職業」として選べる農家を目指して 後継者がいない…。全国の中小企業のほとんどが直面している問題だ。 経済産業省と帝国データバンクによると、日本の全事業者で「中小企業」に該当するのは全

【こだわり農家見聞録~其の壱~】桃川農園(新潟県村上市)

皆さんこんにちは、 アサヒパック広報の小林です! こちらは、日ごろ弊社製品をご愛顧いただく農家様の”想い”や”こだわり”を取材し、まとめた記事です。題して「こだわり農家見聞録」。 その第一弾としてお話を伺ったのはこちらのお客様。 取材に快く応じてくださり、ありがとうございます! 愛する地元で、自由な農業を 7年前、家族の大反対を押し切って勤めていた会社を辞め、農業の世界へ飛び込んだ桃川農園代表の佐藤譲さん。 初期投資のため貯金を切り崩し、収入は一時、三分の一にまで落

「農業は土だ」とよく聞くけれど、これほどにそれを体現している農家を私はまだ知らない。 <有機農家・田中栄三さん訪問記>

まって、畑綺麗すぎ。 岩手県岩手町で有機農業を営む田中栄三(たなか・えいぞう)さんの畑を友人の紹介で訪れた時、真っ先にこの言葉がでた。 白い蝶がまっていて、まっすぐに整列した畝(うね:畑で作物を作るために、細長く直線状に土を盛り上げた所)は、その畝ごとに姿が異なり、無数の野菜やハーブがいきいきと育っている。 「みんなして何種類あるかって聞くんだけど、数えられないんだ」 そう笑顔で話を始めてくれた栄三さんは、すぐに買い手がついてしまう美味しい野菜やハーブ、苗を育てる知る

30年貫いた有機の道に、若き人材が続く理由とは|有機農業集団「無の会」に迫る【前編】

「農業の基本は教えるけど、あとは自分でやってみろってのがうちのやり方なんだ」 福島県会津美里町にある農業法人「自然農法 無の会」の代表、児島徳夫さん(73)がからからと笑った。 「最初は全部教えてくれると思ってたんです。本当に教えてくれない」と、同会のプロデューサーを務める宇野宏泰さん(29)が冗談まじりに応じると、メンバーの岡本照正さん(32)、上野拓也さん(29)、大島武生さん(24)も同意するように笑った。 「全部教えちゃうと、自分で考えなくなるじゃないか」 無

「スマート農業指導士」って?資格取得を目指すJA職員に聞いてみた。JA秋田おばこ 佐々木 基登

スマート農業を教えてくれる人ってどんな人? ロボット技術や情報通信技術(ICT)などを活用し、農作業の省力化・作物の高品質化が期待できる「スマート農業」。 普及に伴い、今後は多くの指導者が必要になると予想されています。 それではいったい誰が、どんな思いで指導者を目指すのでしょうか。 今回は、「スマート農業指導士」の資格取得を目指す佐々木さんを取材しました。 育成プログラムを受講するJA職員に密着! ― 「スマート農業指導士」について、詳しく教えてください。 スマー

お酒好きが作る「最強の枝豆」ここに降臨!自社農園を通じて農家や地域の未来を変革しようとする瀬音 幸弘さんの枝豆は、白岳しろと相性抜群と言わざるをえない絶品おつまみだった

「自分で枝豆作っちゃえば、おつまみ代浮くかなと思って(笑)」 こんなお酒本位の動機から、自社農園を立ち上げた人物がいます。 瀬音農園農場長 瀬音 幸弘(せおと ゆきひろ)さん。 平日は種苗メーカーの営業職として農家の方々と向き合いながら、休日や空いた時間を利用して農園を運営する熱血漢です。 勤務先の宮崎県で生活しながら、週末や祝日になると熊本の実家に帰って農園を管理する瀬音さん。その奮闘ぶりを日々Twitterで発信することで、野菜づくりのリアルな楽しさや厳しさをわかり