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NFS通信

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食や農の現場で見つけた、様々な情報を紹介します。
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#有機栽培

食べた人も、地域も、自然も喜ぶお米づくり|有機農業集団「無の会」に迫る【後編】

無の会がある会津盆地はお米の収穫時期の寒暖差が激しく、四方の山から流れる豊かな水が美味しいお米を育てる全国でも有数の米どころ。 その地にあって、農薬や化学肥料を一切使わず、自家製堆肥をすきこんだ土で育てられた無の会のお米は上品で香り高く、宇野さんたちをはじめ、訪れる人たちを虜にしている。 「うちのお米は炊いてからずっと放置してもさ、“腐らない”んだよ」 取材中、児島さんが差し出した小瓶には、3年間放置して自然に発酵し、乳酸飲料のような甘酸っぱい香りを放つご飯が入っていた

30年貫いた有機の道に、若き人材が続く理由とは|有機農業集団「無の会」に迫る【前編】

「農業の基本は教えるけど、あとは自分でやってみろってのがうちのやり方なんだ」 福島県会津美里町にある農業法人「自然農法 無の会」の代表、児島徳夫さん(73)がからからと笑った。 「最初は全部教えてくれると思ってたんです。本当に教えてくれない」と、同会のプロデューサーを務める宇野宏泰さん(29)が冗談まじりに応じると、メンバーの岡本照正さん(32)、上野拓也さん(29)、大島武生さん(24)も同意するように笑った。 「全部教えちゃうと、自分で考えなくなるじゃないか」 無

てんとうむしばたけを訪ねて|スモールファーマーズカレッジ見学ツアー

食べて出会う、オーガニック野菜たち「かわいい~!」という声があちこちから聞こえる、ここはビオ・ラビッツのオーガニックカフェ、てんとうむしばたけ。京都市内から車で約2時間、てんとう虫が出迎えてくれるオシャレなカフェです。 テーブルに並んだ野菜たっぷりのランチ。ポタージュスープ、ドレッシング、調味料もてんとうむしばたけでつくられたもの。加工品やデザートのシフォンケーキにも(今日はゴボウのシフォンケーキでした)たくさんの野菜たちが使われています。 「オーガニックスタンダートって