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NFS通信

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食や農の現場で見つけた、様々な情報を紹介します。
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#SDGs

株式会社イノP(熊本県宇城市・戸馳島)

今週は熊本に。宇城市三角の戸馳島(とばせじま)にある株式会社イノPを取材してきました。 社名のイノPはイノシシプロジェクトの意味です。熊本の若手農家130人で組織される任意団体「くまもと☆農家ハンター」の活動が発展し、設立された会社です。 くまもと☆農家ハンターは「地域と畑は自分たちで守る!」を合言葉に農作物に被害を及ぼすイノシシ等の鳥獣からの防護、捕獲、止め刺し(電気などでとどめを刺す)までを農家自ら行う全国的にも珍しい団体です。 現在、イノシシや鹿など野生鳥獣による

ちいさなスプーンからつくる、にぎやかな未来。食べられるスプーン「PACOON(パクーン)」とは?

SDGsを身近なところから実践したいけれど… そんな想いにぴったりのアイテムが、食べられるスプーン「PACOON(以下、パクーン)」です。国産野菜パウダー入りのクッキーでできたスプーンは、食育、環境保護、地域のパートナーシップなど、SDGsのさまざまな目標を達成しています。 この商品を開発したのは、愛知県刈谷市に本社を置く株式会社 勤労食。もともと長年、地域の企業や学校向けに食堂運営を担ってきた会社です。代表取締役副社長の濱崎佳寿子さんに、パクーンの魅力や開発の経緯をお聞き

豊かな恵みを未来につなげる、海のSDGs。 海底の森、藻場を守る漁師たち。

海底の森、藻場を守る漁師たち。「若狭高浜ブループロジェクト(WTBP)」藻場(もば)って聞いたことありますか?藻場とは、海底を覆う海藻の森のこと。アワビやサザエなど貝類の餌場であり、魚の産卵や稚魚の育つ場としての役割もある、水生生物の生活に不可欠な森です。 さらに、藻場は、栄養塩類や炭酸ガスを吸収して酸素を供給するなど海水の浄化にも大きく貢献しています。陸地でも森の木々が空気をきれいにしてくれていますよね。それと同じです。 けれど、いま、その藻場に大問題が発生。海藻を食

エシカル消費の消費者価値ーエシカル消費研究会第3回レポート

こんにちは。「Tカードみんなのエシカルフードラボ」事務局です。 「Tカードみんなのエシカルフードラボ」では、食の領域を中心とした生活者のエシカル消費に関してさまざまな視点で研究開発し、その成果を発表していく「エシカル消費研究会」を立ち上げました。 2022年5月31日、流通・メーカー・専門家が一堂に会し、第3回の研究会をオンラインで開催しましたので、その様子をお伝えします。 前回の様子はこちら 第3回「エシカル消費研究会」の参加者 ※五十音順 ・味の素株式会社 ・株式会社

農業高校生だからこそ、できる支援がある。- ひとり親世帯へ届けたい

農業版生徒会とも呼べる”農業クラブ本部”。自分たちの手で栽培した野菜や校内フードバンクで集まった食品を寄付するなど、地域のフードバンクと連携した支援活動を実践している神奈川県立中央農業高校の農業クラブ本部のみなさんにお話を伺いました。 ー 全校生徒に声をかけて校内でフードドライブ活動をしているんですよね。 私たちは" 校内フードバンク ”と呼んでいます。年2回、職員室の前などに食品を入れてもらうボックスを設置しています。教室にポスターを貼って周知したり、私たちがホームルー