マガジンのカバー画像

食から日本を考えてみた。

19
推進パートナーの皆さんがそれぞれの活動を自ら発信します。
運営しているクリエイター

#熊本

平均年齢70代が起こすイノベーション!?人口170名の「限界集落」が消滅の運命に立ち向かうため、いま未来に希望の種を蒔き始めた

近年、日本社会が直面している少子高齢化という現実。 その中でも、人口の過半数が65歳以上の高齢者で構成され、共同社会生活の維持が難しい状態に置かれている地域を「限界集落」といいます。 離農による田畑の荒廃や生活インフラの破綻が進む限界集落の数は全国で2万以上と言われ、将来的に消滅が危ぶまれる集落も少なくありません。 しかし、そうした向かい風に対して高齢化した住民たちが自ら立ち上がり、地域に活力を呼び起こそうとする熱い動きがここ熊本にはあります。 熊本県八代市坂本町

地域で700年受け継がれてきた「食のバトン」を次世代につなぐ本田 節の挑戦。温かい食卓から浮かび上がる豊かな未来のあり方とは

生成AI、DX(デジタルトランスフォーメーション)、メタバース いま世界中でこうした先端技術が爆発的な進化を遂げ、生産性の向上や社会課題の解決という側面から変革を起こし始めています。 そんな中、変化や効率を重んじる現代の潮流とは対照的なアプローチで豊かな未来の実現を見据えてきた女性が今回の主人公です。 その人物こそ、私たちの故郷・人吉球磨が誇る食の伝道師 本田 節さん。 「命の食事プログラム」という郷土料理の伝承や研修の開催、地域づくり拠点の創出、農泊を通じたグリー

地域の森林を甦らせる「多良木メンマ」プロジェクト。放置竹林を活用した国産メンマが生み出す、食と森の“やさしい循環”のかたちとは

こちらは国語の教科書でもおなじみ「竹取物語」の冒頭部分ですが、この日本最古の物語が書かれて1000年以上が経った令和の時代にも、悠然と野山へ分け入って竹を取り続ける人物がいます。 悠久農園 代表 矢山 隆広(ややま たかひろ)さん。 2017年に移住した熊本県球磨郡多良木町で、日本中で深刻な社会問題と化している「放置竹林」の課題に取り組む社会起業家です。 そんな矢山さんが2023年に製造を始めたのが、多良木町の竹林から採取した竹を原料にした純国産の「多良木(たらぎ