マガジンのカバー画像

NFS通信

61
食や農の現場で見つけた、様々な情報を紹介します。
運営しているクリエイター

#有機農業

有機農家11年目。まったく売れなかったビーツのヒットでブランド確立。大病を経て、これから進む道は?|先輩移住者file.4

先輩移住者ドキュメントfile.3 平形清人 生まれ:1981年群馬県高山村 移住タイプ:Uターン 以前の住まい:カナダ・サスカチュワン州 移住時期:2009年(現在14年目) 家族構成:5人(妻、息子9歳、8歳、娘4歳) 仕事:有機農園「Kimidori farm&kitchen」運営 カナダ留学。家族経営の有機農家で働きながら、地域づくりのボランティアを楽しむ 25歳の時、ワーキングホリデーの制度を利用してカナダで働き始めました。もともと大学は国際学部で、環

「農業は土だ」とよく聞くけれど、これほどにそれを体現している農家を私はまだ知らない。 <有機農家・田中栄三さん訪問記>

まって、畑綺麗すぎ。 岩手県岩手町で有機農業を営む田中栄三(たなか・えいぞう)さんの畑を友人の紹介で訪れた時、真っ先にこの言葉がでた。 白い蝶がまっていて、まっすぐに整列した畝(うね:畑で作物を作るために、細長く直線状に土を盛り上げた所)は、その畝ごとに姿が異なり、無数の野菜やハーブがいきいきと育っている。 「みんなして何種類あるかって聞くんだけど、数えられないんだ」 そう笑顔で話を始めてくれた栄三さんは、すぐに買い手がついてしまう美味しい野菜やハーブ、苗を育てる知る

食べた人も、地域も、自然も喜ぶお米づくり|有機農業集団「無の会」に迫る【後編】

無の会がある会津盆地はお米の収穫時期の寒暖差が激しく、四方の山から流れる豊かな水が美味しいお米を育てる全国でも有数の米どころ。 その地にあって、農薬や化学肥料を一切使わず、自家製堆肥をすきこんだ土で育てられた無の会のお米は上品で香り高く、宇野さんたちをはじめ、訪れる人たちを虜にしている。 「うちのお米は炊いてからずっと放置してもさ、“腐らない”んだよ」 取材中、児島さんが差し出した小瓶には、3年間放置して自然に発酵し、乳酸飲料のような甘酸っぱい香りを放つご飯が入っていた

30年貫いた有機の道に、若き人材が続く理由とは|有機農業集団「無の会」に迫る【前編】

「農業の基本は教えるけど、あとは自分でやってみろってのがうちのやり方なんだ」 福島県会津美里町にある農業法人「自然農法 無の会」の代表、児島徳夫さん(73)がからからと笑った。 「最初は全部教えてくれると思ってたんです。本当に教えてくれない」と、同会のプロデューサーを務める宇野宏泰さん(29)が冗談まじりに応じると、メンバーの岡本照正さん(32)、上野拓也さん(29)、大島武生さん(24)も同意するように笑った。 「全部教えちゃうと、自分で考えなくなるじゃないか」 無

「宇宙で野菜は育つのか?」  週末は愛菜家 vol.03

私たちが暮らす地球には800種類もの野菜があるそうですが、野菜って宇宙空間でも育つのかしら? そんな素朴な疑問を抱いていたときに『宇宙農業の実現』に挑むスタートアップ企業が名古屋にあると知ったので、社長さんにお会いして話を聞いてみることにしました! 今回お会いさせていただいたのが、株式会社TOWING代表の西田宏平さん。 名古屋大学で惑星や環境について学び、エンジニアとして大手自動車部品メーカーに就職。その後、『宙農(そらのう)』をテーマに宇宙農業の研究開発を行なうTOWI

てんとうむしばたけを訪ねて|スモールファーマーズカレッジ見学ツアー

食べて出会う、オーガニック野菜たち「かわいい~!」という声があちこちから聞こえる、ここはビオ・ラビッツのオーガニックカフェ、てんとうむしばたけ。京都市内から車で約2時間、てんとう虫が出迎えてくれるオシャレなカフェです。 テーブルに並んだ野菜たっぷりのランチ。ポタージュスープ、ドレッシング、調味料もてんとうむしばたけでつくられたもの。加工品やデザートのシフォンケーキにも(今日はゴボウのシフォンケーキでした)たくさんの野菜たちが使われています。 「オーガニックスタンダートって

五感で楽しむ - お茶摘みから製茶まで

週末は愛菜家 vol.15 夏も近づく八十八夜(2022年は5月2日)。実家の茶畑で茶摘みを行い、さまざまな方法で製茶&飲みくらべを楽しみました! 八十八夜は、農家にとって大事な節目。初夏の農作業を始めるスタートの日として、各地で茶摘みや田植えが行われます。また、八十八夜に摘んだお茶を飲むと、その1年を健康に過ごせるという言い伝えもあるんですよ。 晴天のなか、麗しい新芽を摘んでいきます 愛知と静岡の県境に位置する、いとう家のお茶畑。 奥三河エリアでお茶が栽培され始めた