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巷のシフトさん

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ニッポンフードシフト公式noteの運営スタッフが見付けた興味深い記事を紹介します。
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2021年8月の記事一覧

【生産者ご紹介】養殖業界に革命を起こす、新時代の生産者「赤坂水産」

愛媛県西予市、近くには日本ジオパークに認定された須崎海岸もある美しい自然の中で水産業を行う「赤坂水産」。創業1953年と歴史がありながら、次々と革新的試みに挑戦し、進化し続ける新しい感覚を持った生産者です。今回はそんな赤坂水産の三代目(予定)、赤坂竜太郎さんにお話をお聞きしました。 赤坂水産が創業した頃は、漁に出て魚を獲るのが当たり前の時代でした。しかし、天然魚が少しずつ減っていることに当時から気づいていた一代目(赤坂さんの祖父)は、自ら資源を作って海と共存するべく、ヒラメ

ローカルで丁寧にものを売ること。こだわり商店・店主 安井浩和氏インタビュー。

東京・早稲田にある「こだわり商店」をご存知だろうか?決して広いとは言えない店内には、他ではあまりみない独特の商品ラインナップが並ぶ。そのひとつひとつは全国から、名前の通り「こだわって」集めた食品たち。独自の美学とローカル愛に根付いたこだわり商店・店主の安井浩和氏にお話を聞いた。 【Profile】安井浩和/早稲田の街で『産地直送』『食べて旨かった物』を集めた『こだわり商店』を運営。平日10時〜21時、土曜10時〜18時、日祝祭お休み。向かいには当店の食材を使った飲食店「都電

農業に”本気で”取り組み、チケットに並ぶ収益を目指すJリーグクラブ(#1/2)

Jリーグクラブは、それぞれの地域に根ざした社会連携活動を活発に行っており、“Jリーグシャレン!アウォーズ”では特に社会に広く共有したい活動を表彰しています。2021年にパブリック賞を受賞したのは、福島市を中心に県全域をホームタウンとするJ3の“福島ユナイテッドFC”。サッカークラブでありながら、福島県産農作物のPR・販路拡大を事業にしています。 既に多くのメディアで取り上げられていますが、改めてどういった活動がビジネスとして成り立っていて、地域に貢献しているのか。福島ユナイ

農業に”本気で”取り組み、チケットに並ぶ収益を目指すJリーグクラブ(#2/2)

(#2/2) 地元農家と全国サッカーファンを繋ぐ新規事業Jリーグクラブである福島ユナイテッドFCは、自分たちで育てたり地元から仕入れた農作物をどのように販売・PRしているのでしょうか? 当初は、アウェーの試合会場で福島県内の観光パンフレットを配布することにより来県を呼びかけていましたが、踏み込んだ活動として、県内の農産物、加工品を仕入れて販売・PRを行う“ふくしマルシェ”がスタートしました。アウェーの試合会場や提携クラブである湘南ベルマーレのスタジアムなどで出店を行い、1

都会の暮らし・未来を変える都市農業のポテンシャル(後編)

分割になりました前編では、 ・都市農業と地方農業の違い ・農業が、都市のエリア価値を高める可能性 を紹介させていただきました。 後半は、都市と農業の関係性をもっと掘り下げて、具体的な取組も紹介したいと思います。 1.自然を求める本能 そもそも。都市環境が人工的になると、人は「自然を求める行動」をとることが分かっています。 例えば ①自然と身体の関連性 広島大学の田中教授は、横浜・川崎を舞台に 「都市環境の人工化が人間の健康に及ぼす影響」の研究で、都市部で自然が豊かな